群ようこ『トラブルクッキング』@秋乃

あらすじ
レシピ通りに作ったのに、どうしてこうなるの?「餃子の怪」「御飯無情」「玉砕かきたま汁」…etc.料理下手を返上しようと一念発起、料理に挑むがトラブルの連続!思わず笑うクッキング・エッセイ。(「BOOK」データベースより)


感想
あらすじを見てもわかるように、この作品は筆者の料理に関する失敗談を描いたものである。一つ一つの話が短く纏まっているので少し時間が空いた時などにちょうどよく、料理ができない私でも「そんなことってある?」と言いたくなるようなエピソードばかりで何度読んでも楽しめる。
私は昔からこの筆者のエッセイが好きでこの本とも小学校の頃に初めて出会ったのだが、今読んでみても失敗作たちの姿は色褪せず面白い。レシピと全く同じ順序・材料で作ったのに完全な別物と化したものもあれば、順調に出来上がっていく様子を見て調子に乗ったらあえなく撃沈、といった料理以外にも通じそうな失敗まである。何をやっても空回ってしまう時、駄目な自分に落ち込んでいる時に読むと少し元気になれるような作品でもある。