「虹色ほたる 永遠の夏休み (上・下)」著:川口 雅幸@祈灯愁

あらすじ
小学校6年生になったユウタは、久しぶりに虫を取りに山奥のダムにやってくる。ここはかつてお父さんと2人で一緒に訪れたことのある懐かしの場所だった。懐かしみながら山奥へと進んでいくと、天気が崩れ始める。注意して進むも、ユウタは足を滑らせてしまう。気を失っていたユウタが目覚めると、雨が降った跡はおろか、体も無傷だった。
目の前にはダムに沈んだはずの村、夢の中に出てくる謎のおじいさん、見知らぬいとこの女の子。ユウタの身に何が起きたのか。そしてユウタはそこで何を見て、何を想うのか。

感想
これを読み終わった私の目は赤く腫れていました。
上下巻と分かれた刊行となっていますが、どこぞのキャッチコピーのように子どもから大人まで心にしみる物語となっています。
ぜひとも、読んでいただきたい。
読んで損はないです。
ここからはネタバレとなりますので、できれば読んでから見てくださると幸いです。
極力、ネタバレをしないようにぼやかして書きますので、感想を見てから読んでくださっても大丈夫…………なはず。
でも、できれば物語を追いながら楽しんで泣いてもらいたいです。







この本は、学んだことは現代では失われつつある自然、村の結びつきをテーマにした時代遡行の物語です。
タイムスリップと言えば分りやすいでしょうか。
タイムスリップといえば話がややこしくなりそうですが、この物語は難しいことなく、スラスラと読めてしまえます。
私はこういう田舎に住んだことはおろか、旅行に行ったことすらないのですが、懐かしい感じがしました。
あの夏休みで体験した何気ないことが微笑ましく、ずっとこの世界にいたいと思ってしまいました。
さえちゃんの決断にも心震わされました。
そして詩的な表現にも、一言一言に気持ちが込められていることが伝わってきます。
あー、なんだかこのあらすじを書いていると、また読み返したくなってきました。
普段、ライトノベルやミステリーしか読まない私ですが、この本は心に残る本として素晴らし出来だったと思います。
ここまで読んだら読むしかない。
下手な文章で感想を書いているので、いまいち素晴らしさが伝わらないと思いますが、読んで後悔はないと思います。
ここまで読んで下さりありがとうございました。



以上で終わりです。